1. 福岡県警察将来ビジョンについて
委員長永川俊彦委員長
令和8年5月14日(木曜日)
午後1時03分 開会
定足数に達しましたので、ただいまから警察委員会を開会します。
本日の議題はお手元に配った資料のとおりです。ご確認ください。
「福岡県警察将来ビジョンについて」を議題とします。執行部(県の担当者)の説明を求めます。前田警務部長、お願いします。
県の担当者前田警務部長
本年2月に県警察が策定した「福岡県警察将来ビジョン(通称F-vision)」についてご説明します。
近年、人口減少・少子高齢化が加速し、治安情勢が多様化・複雑化しています。将来にわたって警察力を維持し能率的な組織であり続けるには、改革で職員の生産性を高め、社会の変化に対応できる持続可能な組織をつくる必要があります。そこで、大量退職期を迎える2040年のあるべき姿の実現に向けた将来ビジョンとしてF-visionを作成しました。
スローガンは「未来へつなぐ、守る力。」。将来の理想像として、①まち(緑)=犯罪の起きにくい地域社会。戦略は、変化する地域情勢・高齢化・科学技術の進展・外国人との共生への対応の4つ ②ひと(オレンジ)=多様で有為な人材の確保と働きやすい職場。戦略は、人材確保・人材育成・働きやすい職場環境の3つ ③そしき(水色)=柔軟に課題へ対処し治安維持を続けられる組織。戦略は、科学技術の活用・DXの推進・組織の構造改革・財政的資源の効果的運用の3つ、を設定しました。
これらは複合的に連動する横断的・総合的な戦略パッケージで、今後の方針決定や各施策をF-visionに沿って進めます。具体的施策は5年ごとに効果検証し、社会や地域情勢、職員の意見などを踏まえて見直します。治安情勢が複雑化する中、F-visionを道しるべに、誰もが安全・安心に暮らせる地域社会の実現を目指します。説明は以上です。
委員長永川俊彦委員長
説明は終わりました。これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。岩元委員、どうぞ。
委員岩元一儀委員
ご説明ありがとうございました。F-visionについて、具体的な数値目標は現段階で想定されているのでしょうか。
▷ 前田警務部長。
県の担当者前田警務部長
お答えします。F-visionは、県警察が進むべき将来の方向性や横断的・総合的な戦略を示したガイドラインで、具体的な数値目標は掲げていません。今後、分野別の推進戦略に基づいて具体的な施策を進める中で、数値目標を掲げて取り組む施策はあるものと考えています。
委員岩元一儀委員
その中で、私は特に認知症高齢者の行方不明者に問題意識を持っています。報道では、2024年に届出のあった認知症の行方不明者は全国で1万8,121人、うち273人はその年のうちに発見に至らなかったとのことです。警察庁も、認知症による行方不明者は増加傾向で、その安全確保は重要な課題だと認識を示しています。
そこで、福岡県内で2024年と2025年に、認知症が原因と思われる高齢者の行方不明届の受理件数と、同年に解除された件数を教えてください。
▷ 末松生活安全部長。
県の担当者末松生活安全部長
本県における、認知症を要因とした65歳以上の高齢者の行方不明届の受理件数と解決件数についてお答えします。2024年は受理494件、うち同年受理分の解決が486件。2025年は受理634件、うち同年受理分の解決が629件です。解決件数はその年中のもので、翌年以降に解決した分は含みません。なお2025年の件数は暫定値です。
委員岩元一儀委員
受理件数と解決件数を単純には比べられない面はありますが、それでも2024年は494件のうち486件で8件ほど、2025年は634件のうち629件で5件ほどが持ち越しになっています。認知症の場合、鉄道などで他県に渡ることも考えられ、県内だけで解決できる問題ではないと思います。今後こうした事案が増えることは大きな課題だと認識していますが、具体的にどう対応していくのか見解を伺います。
県の担当者末松生活安全部長
行方不明の状況に応じて事件・事故の可能性を判断しながら、関係機関への手配・調査・検索を行うとともに、パトロールや交通取締り、犯罪捜査などの警察活動を通じた発見活動、自治体と連携した活動を進めます。あわせて、各自治体に設置されている「行方不明認知症高齢者等SOSネットワーク推進会議」などを通じて、迅速に発見できる仕組みづくりを働きかけます。他県警との連携についても、関係機関を通じて仕組みづくりができればと考えています。
委員岩元一儀委員
よろしくお願いします。私も平成15年に議員になった当時、高齢者が数日後に発見され亡くなられたという痛ましいケースの相談を受けた経験があり、この問題に関心を持っています。現場での対応や連携が非常に重要です。
安全・安心をつくるには、認知症高齢者の行方不明者を減らすといった具体的な数値目標も含めて取り組むことが大事で、警察だけでは難しい部分もあります。総合計画の中で知事部局とも連携し、2040年までの長期ビジョンの中に短期・中期の具体的な目標を立てて取り組んでいただきたい。要望として発言します。以上です。
委員長永川俊彦委員長
ご要望でした。ほかに何か質疑はありませんか。大田委員、どうぞ。
委員大田京子委員
F-visionのご説明ありがとうございます。「ひと」に関して質問します。現在、警察官の採用は男女別に人数を設定していると思います。直近では239人中、男性167名・女性72名で、女性は約3割の枠のようです。
最近の民間企業では男女別の枠を設けず、能力・適性で採用するところが多いと思います。まず、なぜ男女別の採用枠を設定しているのか教えてください。あわせて、「働きやすい職場環境の形成」について、女性が働きやすい環境整備として具体的に何に取り組んでいるのかお答えください。
▷ 前田警務部長。
県の担当者前田警務部長
お答えします。まず男女別に人数を決めている点です。男女雇用機会均等法は募集・採用で性別に関わりなく均等な機会を与えるとしていますが、同法32条で地方公務員には適用されないこととなっています。その上で、全国の警察採用試験では、留置管理業務など業務の特殊性を踏まえて男女別に募集・採用しています。加えて、女性用施設の整備や職員の年齢構成の変化への対応の必要性から、計画的な採用・人事配置のため男女を分ける必要性が高いと考えています。
一方で、複雑多様化する治安課題に対応するには、女性をはじめ多様で有為な人材を確保する視点が重要です。県警では「ワークライフバランス推進と女性活躍のための行動計画」を策定し、警察官採用者に占める女性の割合を毎年度30%以上とする目標を掲げています。女性警察官の年齢構成や採用倍率、施設整備状況を考慮しながら計画的に採用拡大に努めており、性別に関わらない配置・登用などのキャリア形成支援や女性用施設の拡充にも取り組んでいます。
委員大田京子委員
丁寧なご説明ありがとうございます。男女枠を設けることは一定理解しました。一方で、枠を固定することで、逆に男性の有能な人材を逃す可能性もあるのではと思います。地方公務員は均等法の対象外とのことですが、消防や自衛隊は男女枠がなく共通の採用試験のようです。人口減少や2040年の大量退職を踏まえると、人材確保の観点から男女枠についてもう一度検討いただきたい。研究・検討を要望して、質問を終わります。ありがとうございます。
委員長永川俊彦委員長
要望です。ほかに何か質疑はありませんか。
―― 「なし」と呼ぶ者がある ――
委員長永川俊彦委員長
ほかにないようですので、この件の質疑を終わります。
次に、議題にはありませんが、その他として何かありませんか。
―― 「ありません」と呼ぶ者がある ――
委員長永川俊彦委員長
特にないようですので、次に進みます。
「今後の委員会活動について」お諮りします。今後の委員会活動については、正副委員長にご一任いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
―― 「異議なし」と呼ぶ者がある ――
委員長永川俊彦委員長
ご異議がありませんので、そのようにさせていただきます。
最後に、会議録に署名する委員として、樋口明委員と岩元一儀委員を指名します。よろしくお願いします。
以上で本日の議事はすべて終了しました。これをもって警察委員会を閉会します。ありがとうございました。
午後1時24分 閉会
出典: 福岡県議会 会議録検索システム