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発言のやり取り

農林水産委員会2026年2月3日(火) 開催

1. 大豆「ふくよかまる」の振興について

委員長吉田浩一委員長
定足数に達しましたので、農林水産委員会を始めます。 まず、議題「大豆『ふくよかまる』の振興について」を取り上げます。担当の課長から説明してもらいます。
県の担当者堺田水田農業振興課長
水田農業振興課長の堺田です。大豆「ふくよかまる」の振興について説明します。 本県の大豆は、米・麦と並ぶ水田農業の基幹作物です。令和6年産の作付面積は8,040ヘクタールで、北海道・宮城・秋田に次ぐ全国4位の主産地です。ただ、近年は大雨や乾燥の影響で生産量が不安定です。そこで、これまでの品種「フクユタカ」より収量が1割ほど高く食味も良い、県が育成した大豆「ふくよかまる」を令和4年産から本格導入し、令和7年産で全面切替えを済ませ、ロゴマークも作ってPRしています。令和7年産は主食用米の増加により作付面積は約7,000ヘクタールと前年より1,000ヘクタール減りましたが、生産量は約1万トンと前年より12%程度増える見込みです。 今後は、作付の団地化やスマート農業機械の導入、土壌分析に基づく施肥や排水対策、雨の後でも速やかに種をまける技術の導入などで生産性・品質を高めます。また、大手実需者からロットの確保が求められているため、県内の面積維持・拡大や単収向上、他県での導入推進(大分県は令和7年産から全面切替え、長崎・宮崎は検討中)を図り、消費者へのPRも進めます。
委員長吉田浩一委員長
説明は終わりました。質問はありませんか。松本委員、どうぞ。
委員松本國寛委員
ちょうど昨年、全面切替えになり、これから一定程度増やしていこうという時期ですね。一定のロットがないとふくよかまるの評価につながらないので大事なことですが、昨年、主食用米の作付が増え、そのうち1,000ヘクタールは大豆が減った。ここが一番大事なところだと思います。「県内大豆面積の維持拡大や単収向上を図る」と書いてありますが、どうやって図るのですか。

堺田水田農業振興課長。

県の担当者堺田水田農業振興課長
大豆面積の維持拡大については、主食用米の価格が上がったことで大豆から1,000ヘクタールほど主食用米に替わりましたが、県内には作付されていない場所や遊んでいる農地もありますので、まずそういうところで少しでも面積を拡大できないかと考えています。 単収の向上については、種をまいた後の雨の多寡で生育が不安定になるので、肥培管理の現場指導をしっかり行うこと、また夏場に雨が少ないと害虫が増えるので、害虫防除の徹底を指導しながら、収量向上を図りたいと考えています。
委員松本國寛委員
耕作していないところを重点的にやるということですが、その前の項に「効率化につなげる作付の団地化推進」とあります。団地化を進めることと、耕作していないところに作らせることには、少し矛盾があるように感じます。そこをどうやっていくのか。米・麦・大豆で水田フル活用という考え方だと思いますが、矛盾が感じられます。
県の担当者堺田水田農業振興課長
産地では、団地化されたところで主食用米を作る一方、ブロックローテーションで大豆を作っているところもあります。農家の高齢化でなかなか作れないところが出てきているので、そうした農地を地域の担い手や集落営農組織に担っていただき、集約して団地化を進めます。一方、一筆の圃場が狭いところは、あぜを除去して面積を広げる取り組みを進め、生産性の向上や省力化を図りながら、使われていない農地を活用してもらうことを進めたいと考えています。
委員松本國寛委員
作りづらいところがある中で、ばらばらになっている農地を効率化のために集める。端切れのようなところに大豆を作るのではなく、総合的に土地をまとめてブロックローテーションのスケールメリットを生かせるよう整備していく、そのための基盤整備を農地中間管理機構などと一緒にやっていく、という理解でいいですか。
県の担当者堺田水田農業振興課長
委員ご指摘のとおりです。
委員松本國寛委員
分かりました。令和8年度の作付はどのくらいを見込んでいますか。米価が高い状況が続き、来年の新米価格も見込めない中で踏み切れないところもあると思いますが、農業団体や市町村、生産者とどんな協議になっていますか。
県の担当者堺田水田農業振興課長
関係団体・県・市町村などで構成する組織があり、その中で、大豆については8,600ヘクタールほどの計画を今のところ立てています。
委員松本國寛委員
昨年、主食用米が足りないのではと増産を提案し、知事も生産団体との協議で500ヘクタール増やすと決めましたが、結果的に主食用米は2,000ヘクタール増え、その分、飼料用米やモチ米、米粉が足りなくなり、半分は大豆にしわ寄せがいったのだと思います。令和8年は、作付面積の増減ベースでどう見ていますか。
県の担当者堺田水田農業振興課長
令和7年産は主食用米が計画3万5,000ヘクタールに対し実績3万4,500ヘクタール。令和8年産は計画が3万5,500ヘクタールで、なるべく近い数字を目標に各市町村・関係団体と協議しています。
委員松本國寛委員
全体の資料が手元にないので、増減ベースで聞いているんです。
県の担当者堺田水田農業振興課長
どのくらい増やすのか、ということですね。
委員長吉田浩一委員長
昨年と比べて、どのくらい増やすのか、ということです。
委員松本國寛委員
令和6年産は不足していて、米が高騰する予測がついていたので増やしてはどうかと。令和7年産は知事が500ヘクタール増やすと決めたが、基準の令和6年産に対して2,000増えた。令和8年産は主食用米を増減幅としてどのくらい増やすのか、どのくらい減らして他用途米や大豆を作るようにしているのか、その構成が聞きたかったんです。
県の担当者堺田水田農業振興課長
令和6年産に比べると2,500〜3,000ヘクタールほど。3万5,500の目標からすると、令和6年産の実績が3万2,200ほどなので、単純計算で3万5,500になると、それだけ増える計算です。
委員松本國寛委員
(令和6年産を下回る、いや上回る)差が出ているということね。
県の担当者堺田水田農業振興課長
はい、3,000近く増える計算です。そうすると、同じ農地なら大豆から減るといったパイの奪い合いになるかもしれませんが、飼料用米も米粉用米も実需者のニーズがあるので最低限の量は確保しつつ、先ほど申し上げた耕作されていない農地などをうまく活用しながら、主食用米・大豆・飼料用米を需要に応じて生産拡大していきたいと考えています。
委員松本國寛委員
主食用米の増産傾向というトレンドは消えないということですね。ただ、昨年の反省からすると大豆や他用途米が減った。必要な分は確保しなければならず、特に大豆は確保したい。そのための水田フル活用、水田を増やしていくことは分かりました。でも今年から増やすという話ではないので、米の生産ベースを聞きたかったのです。今後、水田フル活用できる整備をしていかなければならないのは分かるが、今日明日の話ではないですよね、ということでお尋ねしています。
県の担当者堺田水田農業振興課長
一度水田を放棄すると、水路の問題などで元に戻すのが難しい。ですので、高齢化で耕作できないところを周りの担い手に受け持ってもらい、農地中間管理機構とも連携して活用します。すぐに大規模造成はしにくいので、できるところから取り組み、作付計画に沿って需要に応じた生産、水田フル活用として小麦・大豆を組み合わせ、労力の分散も図りながら取り組んでいきたいと考えています。
委員松本國寛委員
分かりましたが、それが令和7年度と8年度の差にはなかなか出てこないですよね。米政策として、主食用米の生産量・生産者価格・消費者価格が安定しないと、今のようにバランスが悪い状況では将来が不安な状態が続きます。大豆の心配もしていますが、どこかで米価が乱高下せず安定することが必要で、それは農家の方もそう思っているはずです。その先に大規模化や効率化でコストを落とす話があるのでしょう。聞き方を変えますが、60キロ当たりで、米が今のように3万2,000円まで上がった一方、大豆は60キロいくらで、単収がどのくらいか。どちらが手取りが多くなるのですか。
県の担当者堺田水田農業振興課長
大豆の価格は福岡県で60キロ1万円前後、今年の平均収量が150キロ前後なので、単純に2.5俵で2万5,000円になります。大豆には交付金があるので、それを含めて主食用米と収益性を比べると、例えば米が1俵2万5,000円で8俵取れれば粗収入は20万円。米が2万5,000円するなら大豆はかなり取っても追いつきません。米が1俵2万円なら8俵で16万円。そうすると、大豆が150〜180キロ取れれば収益性は同じくらいになります(交付金込み)。結論を言うと、今の価格では大豆が200キロ以上取っても収益では主食用米が勝りますが、米価がもう少し落ち着けば大豆も同等レベルになります。ただ、大豆は7月以降でも種まきができ、麦が終わってから確実に作付できるので、水田フル活用の中の品目として非常に有効です。そうした点も含めて大豆の生産を進めたいと考えています。
委員松本國寛委員
普通は作業性なども総合的に考えるのでしょうが、今、生産者価格が上がってしまったことがバランスを壊す要因ですよね。それがある限り、理想的なブロックローテーションをつくろうとしても、農家は目先の作業性いっぱいでも主食用米を作ったほうがいいと考えてしまうのは必然です。ということは、価格が安定するまで、県も町も理想的な将来計画をスケジュールどおり進めるのは困難だと理解すればいいですか。
県の担当者堺田水田農業振興課長
確かに米の価格が3万円などが続けば、大豆が収益的にどこまで魅力ある品目かという話になります。ただ一方で、米だけだと労力が集中して雇用や人手も必要になることを考えると、経営体の中で作業性のバランスを取るメリットもあります。大豆の単収を上げて単位面積当たりの所得を上げる努力も進めながら、しっかりバランスを取っていければと考えています。
委員松本國寛委員
分かりました。何となく、あなたにかかっているような感じがします。頑張ってください。 それと、農水省など国との連携もしていると思うので、今の米の販売価格や生産価格の見込みも含め、情報が入り次第、我々にも共有していただければありがたいです。よろしくお願いします。
県の担当者堺田水田農業振興課長
国の情報もしっかり収集しながら進めてまいります。よろしくお願いします。
委員長吉田浩一委員長
ほかにありませんか。

―― 「なし」と呼ぶ者がある ――

2. 女性農業者の活躍推進の取組について

委員長吉田浩一委員長
ほかにないようですので、この議題は終わります。 次に、議題「女性農業者の活躍推進の取組について」を取り上げます。担当の課長から説明してもらいます。
県の担当者石井経営技術支援課長
経営技術支援課の石井です。女性農業者の活躍推進の取り組みについて説明します。 主に自営農業に従事する女性(基幹的農業従事者)は、令和7年2月時点で1万923人と、10年前から44%減少し、減少率は男性より13ポイント大きくなっています。一方、女性の認定農業者や農業委員など、経営や方針決定に携わる女性は増加傾向で、地域農業を支える重要な役割を担っています。将来にわたって持続可能な農業のためには、女性が経営や社会に参画し、農村で生き生きと活躍できる環境づくりが不可欠です。 主な取り組みとして、栽培技術の研修会、認定農業者に必要な経営改善計画の策定支援、機械・資材の導入支援、経営やマーケティングの講座を行っています。また、農業分野のジェンダーギャップ解消のため、女性が方針決定の場へ参画することを後押しする研修や、古い価値観・性別役割分担意識を変える「マインドチェンジ研修」を開いています。今年度は、農林水産祭で内閣総理大臣賞を受賞した女性農業者や、新たにキャベツ栽培を始めた女性の活躍事例も紹介しました。今後もこうした取り組みを進めます。
委員長吉田浩一委員長
説明は終わりました。質問はありませんか。松本委員、どうぞ。
委員松本國寛委員
この「女性の基幹的農業従事者」という基準は、どこを見ているのですか。

石井経営技術支援課長。

県の担当者石井経営技術支援課長
基幹的農業従事者は、基本的に経営主の配偶者や後継者の配偶者が主な対象と考えています。
委員松本國寛委員
例えば認定農業者で、夫婦それぞれが認定農業者というパターンもあれば、労働協定のような形もあります。これを2つと見るか1つと見るかで数字の見方が随分変わると思いますが、その辺はどう見ているのか解説してください。
県の担当者石井経営技術支援課長
資料の表の「経営参画する女性農業者」は、女性の認定農業者や法人役員を想定しています。認定農業者の数え方は、ご指摘のとおり経営主と配偶者の共同申請が一つ、それとは別に女性単独で認定を受ける方もいて、それぞれ別にカウントして数字をまとめています。
委員松本國寛委員
認定農業者の制度は、町によって、とにかく増やそうというところと、基準を設けて合致しないと入れないところがあります。とりあえず増やしたところは一気に減るのが当たり前ですよね。その辺はどう見ていますか。
県の担当者石井経営技術支援課長
認定農業者の基準は市町村ごとに設定しており、1人当たりの農業所得が400万円を切るところから500万円を超えるところまで幅があります。できるだけ多く認定したい市町村は所得の設定を下げて広げていくところもあり、そこは市町村の意思が働いていると考えています。
委員松本國寛委員
そういう意味では、制度が始まった当初に数を増やしたところは、高齢化とともに一気に下がるということですね。それも加味しないと、数字だけでは一概に言えないと思ったのでお尋ねしました。 それから、効率的な農業のために集約を進める中で、県も規模拡大を新たな柱にしていますが、雇用型も含めてやっていくとき、新規就農というと若い後継者のイメージになりがちです。後継者を増やすときに、女性も含めてしっかり声をかける対策は講じられているのですか。
県の担当者石井経営技術支援課長
後継人材の育成については、男性・女性を問わず担い手の育成・確保として、いろいろな取り組みを行っています。
委員松本國寛委員
先ほどの川津さんの事例も含め、縁があって女性も参入できています。ということは、今の後継者づくりの発信の仕方に、女性の参入を増やすという特化した部分があっていいのではないか。農業委員などの社会参画の部分は特出しでやっているのに、後継者のところはやらない手はないですよね。ターゲットを絞って工夫すれば、もっと増える可能性があるのではという思いですが、どうですか。
県の担当者石井経営技術支援課長
委員おっしゃるとおり、女性の新規就農も非常に大事だと思います。就農相談会などでアプローチする場はありますが、女性を対象としたやり方はまだ今のところやっていない状況です。そういうことも検討しなければならないと思っています。
委員松本國寛委員
スマート農業などで支援する際も、漠然とではなく、大型化する中で、昔は肉体的な性差から農業は力の要る仕事とされましたが、今は必ずしもそうではありません。スマート農業を入れるときに「女性が参入しやすい」ことを発信するなど、具体的に発信することが大事だと思います。社会参加の中で女性の意見を農業分野でも反映させるという点は言っているのでしょうが、基幹的農業従事者の部分ではそこに力を入れていないのが現実だと思います。バスの運転手も女性が増え、トレーラーの運転手も、積み下ろしをしなくてよくなり女性でもできる。F15のパイロットも女性が飛んでいます。そういう意味で、見せ方を変えて、女性が参入しやすい環境を提案してはどうかと思いますが、どうでしょう。
県の担当者石井経営技術支援課長
おっしゃるとおり、農業が重労働というイメージが定着しているのだと思います。一方、スマート機器を使えば負担なく作業できます。GPSを備えたトラクターであれば女性も普通に乗ってきれいに動かせますので、そういうところも前面に出しながら、女性に農業に興味を持ってもらうことが大事です。スマート農業も含め、普及センターや市町村と連携して「農業は昔とは違う」ことをPRし、興味のある女性がいれば普及センターを通じてしっかり支援してまいります。
委員松本國寛委員
「興味を持った女性がいれば」ではないでしょう。しっかりアプローチをかけていくということでしょう。 これまで6次化の先駆者として女性を見てきましたが、逆にそう区別しているのはこちら側ではないか。男性でも器用な人やアイデアを持った人はいます。行政も「男仕事・女仕事」と分けている感じがします。そうではなく、より広く興味を持ってもらい、参入できる環境をつくって提案する。今日の視察先も、頑張って生計を立てている女性の基幹的農業従事者の話を聞こうという趣旨です。日頃からそこにもっと力点を置いて、農業のイメージをつくっていっていただきたい、と意見だけ申し上げておきます。
委員長吉田浩一委員長
それでは、ほかに意見はありませんか。

―― 「ありません」と呼ぶ者がある ――

委員長吉田浩一委員長
ほかにないようですので、この議題は終わります。 議題のほかに、その他として何かありませんか。

―― 「ありません」と呼ぶ者がある ――

委員長吉田浩一委員長
特にないようですので、次に進みます。 今後の委員会活動については、委員長と副委員長に任せていただけますか。

―― 「異議なし」と呼ぶ者がある ――

委員長吉田浩一委員長
異議がないようですので、そのようにさせていただきます。 最後に、会議録に署名する委員として、宮原伸一委員と塩生好紀委員を指名します。 以上で議事はすべて終了です。これで農林水産委員会を閉会します。

出典: 福岡県議会 会議録検索システム